愛の雫
「……ん!藤村さん、わかる?」


優しい声に意識が引き戻されてうっすらと目を開けると、あの看護師の顔がぼんやりと見えた。


「大丈夫だからね。落ち着いて、ゆっくり息を吐いてみて」


まだ呼吸は浅く繰り返したままで苦しかったけど、優しく微笑みながら話し掛けられた事にほんの少しだけ安堵する。


「そう、上手よ。ゆっくり息を吐いてね」


苦しさに耐えながら言われた通りにしていると、しばらくして看護師が穏やかな表情を見せ、あたしの口元に当てていた小さな紙袋を外した。


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