愛の雫
ずっと点いたままだった手術室のランプが、不意にカチッと音を鳴らして消えた。


ドラマなんかでよく観た事のあるような光景が目の前で現実に起こり、この場に緊張感が走り抜ける。


程なくして開いた自動ドアから、小太りの男性医師が出て来て…


その後ろから若い男性医師と数人の看護師、そしてストレッチャーに乗せられた陽子さんが続いていた。


「先生……」


恐る恐る歩み寄ったパパは、不安をあらわにした表情で呟いた。


あたしは、固唾(カタズ)を飲んだ。


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