愛の雫
「……あたし、どこか悪いんですか?」


平静を装ったつもりだったけど、その声はすごく震えていた。


「梶原さんにも言われたと思うけど、軽度の過呼吸を起こしただけだから心配ないよ」


「本当ですか……?」


「うん、きっと心が疲れてたんだろうね。ゆっくり休んで心が元気になれば、もう大丈夫だから」


真剣な表情の芦田医師の声はすごく優しくて、不安に覆われていたあたしを少しずつ安心に導いてくれる。


あたしは安堵のため息を零した後、お礼を言った。


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