愛の雫
機械的なコール音が聞こえて来たと思ったら、すぐに早苗が電話に出た。


「希咲っ!?」


まだワンコール目も鳴り終わっていないのに電話に出た彼女が、あたしの事をどれだけ心配してくれていたのか、ヒシヒシと伝わって来る。


「うん、あのさ……」


「大丈夫!?」


「えっ?あ、うん……。陽子さんは手術したけど何とか大丈夫だったし、赤ちゃんも無事に生まれたから……」


「そうじゃなくてっ!!」


戸惑いながらも答えたあたしに、早苗が大声を上げた。


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