愛の雫
布団に入っても、あたし達は他愛のない話を続けた。


ベッドにいる早苗は少しだけ眠そうだけど、話は尽きない。


「やっぱり、早苗と同じ高校に行けば良かったかな〜……」


不意にポツリと漏らすと、彼女が眉を小さく寄せた。


「やっぱり学校楽しくない?せっかく憧れの制服着れたのに……」


「制服は好きだけど……。早苗みたいに何でも話せる友達もいないし、グループ行動も疲れるんだよね……」


ため息混じりに答えると、早苗は困ったような笑みを浮かべた。


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