はつおもい

「す、好きな人??」

頭の中で該当するものを検索してみる。

だけど答えは1秒で出た。


「いてない~」

ふるふる首をふる私に
梨沙は「そ、そっか…」と視線を逸らす。


「どうして?梨沙はいるの?」

聞いてみた。ら。

ぽっ、と音がしそうな勢いで
梨沙の頬がほんのり桃色に染まる。


「まだわかんないけど、
 気になる人は…いるんだあ」

うつむきながら、赤くなりながら
もじもじする梨沙。

なんだか可愛くって
胸がきゅんとしちゃう。


小説かなにかで読んだアレだ。
恋する女の子のオーラ、っていうのだ。

梨沙がきらきら、ふわふわしてる。
甘い空気が梨沙を包んでる。



「そ、そうなんだぁ…」

なぜか私の方まで恥ずかしくなって
一緒にもじもじしてしまった。


「みくも、好きな人ができたら教えてね。
 あと、これは私とみくだけの秘密ね」

こっそり耳に打ち明けてもらった言葉に
私は嬉しくて、笑顔で頷いた。



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