angel
悪魔のような暗闇に満ちた笑顔。
そんな笑顔をしていたのは・・・、

「にっ・・・西沢さん・・・・。」

私は目を疑った。
だって、西沢さんの手には・・・、ナイフという凶器があったからだ。
今まで色んな暴力を振られてきた。
だけど、所詮一般的な中学生女子な為、死にかかわる程のものはなかった。
みんなの目には黒い瞳。
純粋な瞳とは言えない、真っ黒い何かがよぎってる。
本気なんだ・・・。
本気で、殺意を抱いてるんだ・・・。

「小さい人ねぇ。これくらいで震えっちゃって。」

「馬鹿みたい。クスクス・・・。」

そんな!?
死にかかわりそうなことを、”これくらい”だなんて!!

そう思ってるとき、頭の中に流れ込んできた。
”お前が満月を殺したんだよ”

そうだ・・・。
私が満月君を殺しちゃったんだ。
人殺しの私が死ぬのは、ただの死刑のようなもの、当たり前なんだ・・・。

”お前は、満月の最期の願いを聞けてあげれたんだよ”
誰かが言ってくれた言葉。
そうだった。
白石君は言ってくれた。
そうやって・・・。
私は、殺したんじゃない!!!

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