ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「『すぐに来い』ってさ。ちなみに相当ご立腹でした。」


 嬉しそうに言うと良治は立ち上がった。


 頭を抱えたまま顔を横向けて良治を見上げ、


「なんで蔦山さん、お前に…?」


 俺が力なく尋ねると、


「お前とまともに話出来るヤツなんて、若手の中じゃ俺ぐらいだからだろ?皆お前を怖がって嫌ってる。」


 と、良治はいたずらっぽく笑った。


 『嫌ってる』は余計な情報だろーが!


「くそっ」


 誰に対してでもなく俺は舌打ちし、椅子を鳴らして勢い良く立ち上がった。


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