ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 それでも、このネックレスは俺の大切な母の形見だった。


「蔦山さん、もういいっすか?それ…」


 俺がそう言って、パソコン本体にささったままのネックレスに視線をやると、


「ああ…」


 と、思い出したようにそれを抜き取り、蔦山さんは俺に手渡した。


 二人で部屋を出てキッチンへ行くと、まどかさんがマグカップ片手にふて腐れて座っていた。


 ダイニングテーブルの上にはもう二つマグカップが置かれていて、その上で薄っすらと白い湯気が揺れていた。


「冷めちゃったけど、どうぞ。」


 拗ねたように言うまどかさんに、俺達は顔を見合わせて苦笑し、それぞれカップの置かれた席に腰掛けた。


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