ロシアンルーレット【コミカルアクション】
『どうしても?』


 俺がそう書いて、また彼女に見せると、彼女は『貸して』と言うように両手を差し出した。


 俺はスケッチブックと鉛筆を渡した。


『私あなたのこと何も知らないから恐いの。ごめんなさい。』


 俺は、美しい字に断られた。


 やっぱり凹む…。


 わかった、というように頷き俺は立ち去った。











 『給料日ディナー』が一人なのはいつものことなのに…


 今日は妙に寂しく感じた。


 カジュアルな服装で気軽に入店できる割には、一流の料理を出すフレンチ店。


 いつもなら俺を幸せで満たしてくれる料理たちが、美味しくないどころか、味すら感じない。


 俺の味覚は麻痺してしまったんだろうか?



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