コッペリアの仮面 -琺瑯質の目をもつ乙女-



不意に襲う鈍痛。



私は意識を手放す其の前に青年を見る。
矢っ張り、キレイ。

月明かりに照らされた彼の顔は此の世のモノとは思えない程に麗しかった。
其の無表情さも相俟って相乗効果だ。

はらり。寒椿が頬に触れた。


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