ミッドナイト・スクール
もちろん、今までにも、性格の良い男はたくさんいたが、ただ、みんな友達として良い人という感じで、恋愛の対象にはならなかった。実際、魅奈は恋愛についてはかなり奥手で、今までに男と付き合った事はない。告白されたり、ラブレターをもらったりは日常茶飯事だが、どれも丁重にお断りしていた。
魅奈は男と二人きりになる事が嫌という訳ではない。普通に話したりする程度なら、何の問題もないのだが、今は高校生だ。幼稚園生や、小学生とは違うのだ。中学も半ばになると、男女の簡には付き合いの中に色々な行為が絡んで来る。
手をつなぎ、肩を組み、キスをする。ここまでは小学生でもする事があるかも知れない。
しかし、体の発展途上にある中学生位の頃には、嫌でも異性の体に興味を持つ。その結果が、キスからペッティング、そしてセックスへと行き着くのだ。
年々、男女の性交率が低年齢化して来ているのも、思春期から来る興味というものと、テレビや雑誌、インターネット等による莫大な情報の流通によるものが原因だ。
魅奈自身、別に男女の秘め事が悪いと思っている訳ではない。友達には、既に経験済みの子も何人もいる。そして、そんな友達からも色々な情報(体験談)を聞かされるのだから、興味は大アリなのだ。
しかし、いざ相手と男女の関係を想像すると、魅奈は怖くてたまらないのだ。自分にはまだ早すぎる。でも恋愛はしてみたい。
なまじ、もてる魅奈には賛沢な悩みだった。その気にさえなれば、相手はいくらでもいるのだ。
そんな気分のまま中学を卒業して高校生活を始めた魅奈は、予想通りの大人気だった。一年の内から、文化祭の『ミス西高』の三位に選ばれた事が証明でもある。
そして、大方の予想通り、高校でも魅奈に言い寄る男は多かった。ラブレターや告白、他の学校の生徒までもが放課後、正門前で待っている事もあった。
皆、口を開けば。
『付き合ってくれ』
『彼氏はいるの?』
『今度二人でどこか行かない?』
ばかりだった。
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