好きだからこそ


私の手は揺れ、狙いなど定まらない。



「俺を、母さん殺しの人間に見えるなら…撃て」



撃てる訳…ない…。
アレは嘘なのだから


貴方は酷いね?
私の気遣いなんてチャラじゃない。もっとも、貴方にはただのお節介でしか無いかな?


あぁ…このままじゃダメなのに…。



私は貴方を傷付けるだけのモノでしか無いのだから…。



「…嫌……」



それでも…



「撃てない…撃てないよ…光希ぃ…」



私は貴方を…



「撃てる訳…ないよ…」











こんなにも
愛しているのだから










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