黒の生け贄。〜悪魔は笑う〜
土生港から第二現場は少し距離があるからバスで向かう事にした。





バス停まで第一現場の事を考えながら歩く、第一現場の海の幸公園に行くには僕が通った一本道しか無くて海の幸公園の近くには居酒屋やたこ焼の屋台などが軒並みにあり人気が多い。





やはり、違う場所で殺害して、この海の幸公園の公衆トイレに遺体を捨てたのだろうか??
僕はまた考え始めた。





公衆トイレで首を絞められているならかなり抵抗するはずだし男性同士だからかなりの取っ組み合いになるはずだが争った形跡が全くない。





例え、公園の外で殺害したのであれば、向かい側には屋台や居酒屋があるからそんな危ない真似を犯人がするはずもない。
やっぱり、違う場所で殺害して公衆トイレに死体を捨てたのが妥当だと推測するしかない。





だが、犯人は何故こんな人気が多い場所を通ってまで死体を公衆トイレに捨てたのだろうか。そして、どんな方法で運んだのだろうか。





まぁ、別に犯人を探してるわけではないから僕にはどうでもいいことだ。
僕が欲しいのはリアルな恐怖と快感だけだ。






バス停に着きベンチに座ろうとした時に丁度バスが着たので少しだけ僕は微笑んだ。





バスは、午後3時だというのに誰も乗っていない。
ただ、愛想が良さそうな運転手だけだった。





僕は運転手に軽く会釈して一番後ろに腰を落とした。
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