ランク国物語
 「逃がすと思いますか?」螺旋階段から下りてきた男は両手に剣を持ち、立っていた。三人がかりで襲い掛かったが、たった一振りで三人を切り裂いた。
 「わしが抑える。皆の者はその隙に逃げよ!」
 「舐められたもんですね。万全な状態ならまだしも、利き腕を失ったあなたごときで何が出来るんですか?冥土の土産に名前を教えてあげますよ。私の名前はネール。これで気持ち良く死ねますよね!?」
 「賢い割には馬鹿なんだな。」斬られた腕を相手に向け、
 「腕を切り落とされているのになんで今、ここに、平気な顔で立ってあられるんだ?」
 「どういう…事だ…?お前は生きているのに何で血が出てないんだ!まさか…。」
 「さぁ。教えてやる義理はねぇ!」ヤースは言い終わるのと、同時に切り掛かった。螺旋階段から下りてきた男ことネールを一振りで弾き飛ばし、部下ともども逃げ出した。
 「一度戦力を立て直す。」ヤースは入ってきたところから出て、言った。部下がエレジーの身をあんじたが、ヤースは大丈夫だの一点張りだったので、援軍を呼びに数名が動き出そうとしたとき、何かが爆発する音と共に何かが消失した。ヤースは、呆れながら、
 「やり過ぎだ…。」部下達は大きく首を縦に振った。
 「ダン卿!勝手に行かないで下さいよ。」坊主頭の青年カッセは単独で着き、開口一番に抗議の声を上げた。ヤースは苦笑いしながらカッセの肩を叩き、耳元で何かしら囁きようやく全員集合し、皆を促し中に入った。塔に向かっている途中に、
 「塔を今度こそ攻略する。」と、告げ中に入った。
 「遅かったな…ヤース。ここもすぐ無くなる外に出るぞ。」腰まで届くほどの長さの赤髪の女性エレジーがどこも乱れていないのに、服には返り血が点々と付いていた。少し困惑したような顔で、
 「何をしているんだ?早くしろ。」ヤースは我に返り、
 「……。分かりました。」
 「それから…」エレジーは人の腕をヤースに投げ、
 「落とし物だ。」と、言った頃上の方で何かが崩れる音がし、エレジー達は外に出た。エレジー以外の者が止まりかけたところを、
 「まだ危険だ!離れるぞ!」止まりかけた足が再び動き始めた。
 「ここが、この基地の中心で…。」
 「エレジー様どうやって知ったのですか?」
 「一個目の塔で確認しただけだが?まぁそのせーで死にかけたけどな。」
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