SleepingBeauti
本当は、みずきと話すつもりなど毛頭なかった。

それを見透かされたんだろう。

河内百合が先手をうったのは。

本当に抜目ないな。

ぼくの浅はかな考えなど、全ておみとおしだ。

清楚で、真面目で毅然としていて、綺麗な女性。

本当に完璧な女性だ、河内百合は。

約束通り、喫煙室で待っていると、みずきがやってきた。

俯いて、ぼくの顔色をうかがうように、時折、視線を向けて。

みずきもかわっていなかった。

口数が少なくて、おとなしくて、人見知り。

そして―――いい子なんだろう。

だから、あんなふうに避けられてしまったら、こんなふうに第三者の介入なしでは、話しをすることなど出来なかっただろうと思った。

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