SleepingBeauti
女性の部屋に招かれたのは、はじめての事で、少し緊張している。

その事を顔にでないように気をつけて、些細なことも注意した。

出されたコーヒーをこぼさないとか、あまりキョロキョロしないといった、本当に小さいことを。

これから、一代決心し、過去をぼくたちに語ろうとしている河内百合をまえに、ぼくは、本当に小さなことを考えていた。

人間が小さいとか、器が小さいと、つくづく思う。

河内百合は何から話そうか思案していたが、はあ、と、吐息を一つついて語り始めた。

わたしの家庭環境は最悪だった。

だから逃げ出したの。と、はじめた。
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