SleepingBeauti
わたしの父親は厳格な人だった。

「小さい頃なんかは、何をするのも、あれは駄目だこれは駄目だと、自分が正しいと思うもの以外は、すべて否定するような人だった。」

「だった?」のぞみがきいた。

「そう、父は突然変わったの。ううん、突然じゃなかったのかもね。もともと暴力的だったのかもしれない」

「暴力」言ったぼくの心臓が高鳴るのがわかった。

「うん、暴力。たまってたんだと思う。それに、ひきがねをひいたのは、わたし」

河内百合は目をとじてひと呼吸をついた。

思いだしていたのかもしれない。
< 137 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop