SleepingBeauti
山下は無視し続ける河内百合の腕を強引に掴んだ。

河内百合は悲鳴にも聞こえる反応した。

「嫌ぁぁ、離して」と。
辺りは静まりかえり、ぼくらの作業テーブルに視線が集まった。

河内百合はその場にしゃがみこんだ。

どうしていいのかわからなかったが、とりあえず、ぼくは「大丈夫?」と尋ねた。

すると河内百合は「うん」とか細い声でこたえた。

その声がとても弱々しく、いつも毅然とした態度の河内百合の姿がどこにもなく、ぼくはてを差し延べたんだ。
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