SleepingBeauti
「白川くん、一つきいてもいいかな?」河内百合はおもむろに口をひらいた。

「何?」

「いつから、付き合ってるの?二人は」

明らかに誤解している。

でも、ぼくは、即答することが出来なかった。

そうであればいいのにと、思ってしまったから。

のぞみのほうを見ると、河内百合の質問が聞こえなかったように、平然と押し黙っていた。

聞こえなかったと、いうよりは、あなたに質問したのだから、あなたがこたえないなさい。

そんな風に見える。

突き放されたように感じた。
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