【完】スマイリー☆症候群



「亮介、お前まだわかっていないのか?」


望月は、驚いたように俺を見る。

俺が「ああ……」と小さく頷くと、奴はポンッと俺の肩に手を置き、説明し出した。


「さっき孝治に訊いたのは、ある合戦のための事前調査。つまり、犬塚と宮永は、今日が何の日か覚えているかどうかを尋ねてたんだ」

「……事前調査?」

「そ。去年もしただろ、“バレンタイン合戦”。その為の調査だよ」


望月に被せるように、清水も一緒になって言う。

そんな目の前の2人は、これにもなく頬を緩めて、不気味な笑みを浮かべている。

……だというのに、この俺はというと、バレンタイン合戦の“バ”の字すら思い浮かべることが出来ないでいた。

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