太陽はいつも雲の上で照り輝いている
《五章》駄目と思った時にやめると次の逆境にも勝てず
『ただいま〜〜』

『つとむ、帰ってきたんか』

『お母、なんや顔色悪いで、大丈夫か』

『最近、腰がだるくて、まぁ歳のせいやな』

『一度、病院で見てもらったら…』

『そうしてみるわ…つとむはどないなんや』

『俺は、健康優良児よ(笑)』


二週ほど過ぎた夜
父からの電話…


『つとむ、お母、入院や

『えっ?入院?なんで?何が?』
咄嗟に思いもしなかった事で言葉が定まらなかった。

人は、気分や調子の良いときの上り坂には予測がつく
また、気分や調子が悪くなるときの下り坂にも予測がつく

しかし、予測のつかない坂がある
『まさか、、』

人の生きてく中で、まさかの坂も知っておかないといけないと感じた。


『明後日には手術するんや!』

『なんでやねん?何があったんや?とにかく帰るわ』
家を出て生活をしていた僕は翌日、病院に行った。


『お母、大丈夫か』

『お母さんは大丈夫や、子宮に悪いもんができてるらしいから、それを取るみたいや』

『悪いもん?まさか?癌やないやんな』

『筋腫やいうて、癌ではないみたいよ』

『よかった、不幸中の幸いやな』

『あんたも、一回病院で、ちゃんと診てもらわんとあかんよ』

『お母、今は自分の事だけ気にしたほうがよいで』
明日、手術の患者とは思えないくらい落ち着いた、、、母

『なんか、僕の方が緊張してるやないかな、怖くないん?』

『怖がっていても仕方がないやんか』

『せやかて…怖いもんは怖いやん』

どちらが、病人か
わからなくなっていた


いよいよ、明日は手術
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