太陽はいつも雲の上で照り輝いている
『お父、杖買おうか…格好を気にしてたらあかんしなぁ』

『あぁ……情けないな』

『仕方がないやん歳なんやから』

立つ事が一人でできなくなっていく、お父・僕は、尊敬する、お父を支える為に、尊敬する、お父を守る為に、必死で厳しくながらも、お父に頑張る事を伝えた

幾日かが過ぎ…

それは突然に…

『お母……』


『えっどうした』

『お母……』

気分が悪くなったのか、お母が浅い息遣いで、嘔吐した

それが、幾日か何度も繰り返し病院へ…


診察、検査が終わり

『先生…心臓の関係なんですか』

『今回の嘔吐には、胆嚢に異常があるかと思われます、明日、検査を詳しくしますので、このまま入院してください』

『えっそんなに、胆嚢と言う所が悪いのですか』

『詳しくは、明日にカメラを通して見てみますので』
『わかりました…』

『お母、また入院やて明日にカメラ通す検査やて』

『もう、なんで、こうなるんやろねお母さん、悪い事してないよ』

お母の目から、大粒の涙がこぼれていた

『お父なんでやなんで僕ら家族は、こんなに病に追われるんやなんで、病の巣の渦に巻き込まれるんや』

『風助わしらが、病の巣の中にいるなら、病の渦に巻き込まれているなら、そこを抜け出そうとする勇気を持て病絶えない、人生だと諦めずに、それを受け入れ、それを迎え抜け出す勇気を持て泣いてちゃ気が沈むと同じ渦に沈んでいくぞ』

『お父わかった、その言葉、一生心に刻んでおく』
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