%短編:侵された体%

必死で天井を向き、鼻で息をする。

耳の中にお湯が入ってくる気配がした。


「誰か!

誰か、助けてぇ!!

ママ!ママ~ッ!」


お願い、ママ!

あたしに気づいて!


あたしは、迷子になった幼児の様に泣き叫んでいた。


その時、


『あっはっはっは~!』


誰っ!?


あたしの頭の中で、少女の笑い声がする。


『体、返してもらうから』


また、あなたなの?

一体、何が目的なの!


『体。体がほしい』


いやよ!

これは、あたしの体だよ!



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