特等席





授業が始まり、授業をうける。





毎日、毎日、意味もわからないこと教えられるのは好きじゃない





だけど、もうすぐ期末だもん。





頑張って、聞かなきゃ…聞かなきゃ……





そんなこと思いながら、あたしの意識は途絶えた








「日向!」


「………ん?」





あたしが目を覚ましたのは、四時間目が終わったすぐだった。





「寝すぎ、毎回だけど」



「もう昼?早いね。」



「あんたくらいよ、朝来てすぐ寝て昼まで寝る奴なんて。それで成績いんだから、詐欺よ」





授業聞かなくても勉強はできますよーだ





むしろ、下手くそな説明を聞くより、自己流のほうが頭に入る





試験範囲だけ知ってれば、あとは授業なんて聞かなくても平気





「ご飯食べよう」



「んー、了解ー」





だけど、まだ眠いー…





「ひゃっ!」





いきなり頬っぺたに冷たいものが当たった





「彼方!」



「ほら、イチゴオレ。」





彼方があたしの頬っぺたに当てたのはイチゴオレだったみたい





「くれるの?」



「好きだろ。」



「ん。ありがと」





その光景を見ながら、葵はかなり喜んでいるみたい。





「つーか、日向寝すぎ。夜寝れんのかよ」



「んー、寝れるよ。寝てるじゃん」





だから朝、彼方に起こされるまで起きないんじゃん。





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