特等席





「授業聞けよ」



「んー、聞かなきゃって思いながら寝る。って言っても聞かなくても平気なんだけどね。」





その言葉に素早く反応したのは





「それで成績、いつもTOP10入りだからすごいよなー」





彼方の友達の千尋(チヒロ)君だ。




「あんま意識してないんだけどね。」



「俺に日向ちゃんの知能少しわけてよ」





またむちゃくちゃだなー(笑)





千尋君は、彼方の高校からの友達で、あたしとも普通に仲がいい




そして千尋君は




「日向の知能を千尋にわけても、多分それでも足りないよ。」





葵のいとこでもある。





「葵は黙ってろよ、俺だってやればできんだよ」





仲がいい、のか悪いのかはわからないけど、多分仲がいいんだと思う





「あー、もー。彼方、飯食お」



「そだな。じゃーな。日向」





騒がしく去って行った彼方と千尋君、残ったのは彼方がくれたイチゴオレだけ。





「くそー、千尋むかつく」



「うんうん、落ち着いて」



「でもね、聞いてよ、日向!」





それからずっと葵の愚痴を聞かされた





もう、わかったから…υ





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