治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
獣道が終わる。開けた場所に出てしまった。
ただ違うのは大地について。
何故かその場所だけ、草木がなかった。
緑の絨毯にぽっかりと穴が開いたよう。
土が盛り上がったり、随分と荒れた広い場所だった。
――そうして、“それ”はそこにあった。
大きな十字架。
私の身長よりも高く石で作られた灰色の十字架が、墓標のように刺してあった。
お墓が一つ、寂しい大地にそびえ立っている。
昼の温かい日差しも、何だかそれ一つで寒くなるほど不気味な大きすぎる墓標。
そうして。
「女の子……?」
墓標前に座るこじんまりとした人型が一つ。
白い女の子だった。
というのも、長い髪が真っ白で、着ている服も淡い白に近いピンク色だったから。