治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「でもだからって……、アリスちゃんがっ」
「こうでもしなきゃ、あのガキのペースに持ってかれるよ。いいかい。ここにいる死体全ては、今現在、あの子が操っているんだ。
魂を次元から持ち込み、この冥界と似た場所に定着させる。完璧な魔術は死なない軍隊を作れるだろう。
切っても殴っても死体は死なない。だから潰して、稼働不可にさせた。
そうして、この軍隊のトップに指揮をさせないように」
見てごらん、とアリスちゃんを顎でさす彼。
黒人にすがり、泣きわめくアリスちゃんがそこにいるわけだが。
「あれでは指揮もあったものじゃない。例え、百の軍政を率いろうとも。俺たちが相手しているのは、あくまでも“あの子だけ”だ。
一人を崩すだけで全てが倒れる。現に、あの馬鹿な子は戦う意志を捨てて、頼れる兵隊の一匹を自分のそばにいるように命令している」