治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「あ、ああっ。ママ、ママっ」
「おや、いい悲鳴が聞こえるな。そうか、アリスはいつもママの背中を見ていて、死んでいく奴らをきちんと“見てはいない”のか。
いいママだなぁ、お前の“お気に入り”は。お前を守り続けながらも、お前に人間の汚さを見せないようにしてやっている。
大変だからな、子供の内にこんなの見せられてはトラウマ決定だ」
愉快げに笑う声と泣きわめく女の子。
背けた目を女の子の方に向けた。
潰れていく死体。
わざとか、アリスちゃんによく見える場所で内臓が宙を舞っていた。
「楽しい楽しい殺戮の時間だ。手本を見せてやろう」
「っ、シブリールさん……!」
「いいんだよ、これで。どうせ死体だ、痛みも何もあったものじゃないし。こんなちっぽけな圧力でああも綺麗に潰れるのも死体だからこそ」