治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
やれやれといった感じで彼は私から少し離れた。
私に理解してもらえるように説明をしてくれているみたいだが。
「アリスちゃんをほうっておけません」
「俺は君を殺したくはないんだ。標的をこちらに変えた奴らは厄介どころじゃない。
殺しきれない屍。動きだって、アリスという制御が消えた今、普通の人間と変わらないか、中身が腐り軽くなった分早い。
あまりこの場所にもいたくないんだよ。屍臭は魔術云々言う前に、人間にとっては毒物だ。
行こうユリウス。俺たちがこうして会話しても、大丈夫なんだ。あのガキがわんわん泣いているおかげで、的はあちらだけて搾られた。
逃げるなら今しかない」
伸ばされた手。
彼が言うことは分かりやすい。
彼は私のために、アリスちゃんを見捨てろという。