治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
彼は私を守りきれないと言っている。
もしも彼が独りだったら――私という限定がなければアリスちゃんを助けられるのだろう。
私のせいだった。
助けられないのも、アリスちゃんをあんな目に合わせているのも。
泣いている子一人に手を伸ばせていないのも私で。
「え、うっ。どうっ、どうして!アリスは何にもしてないっ、してないのに、どうしてみんないじめるの!ママぁ!ママぁ!」
屍の群れの真ん中から叫ぶような響き。
「やだぁ、こわいっ、やだよっ、みんながまたくるっ、叩かれるの痛い、痛いのに……!
みんなアリスを殺しにきて、ママもいじめて……っ、やだ、やだやだ、もう、やだっ。アリスはなんにもしてないのに!」
気持ちをそのまま吐き出した叫びは耳に残った。