治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


そんなラグナロク様の言葉に、左様でございますか?とマトリ、ヨーシカさんが声を揃えて言った。


「ああ、その他一匹はどうせ、そなたたちが淹れた茶など飲みたくないだろう。なあ?」


「ふん、分かっているじゃないか。人形の茶など飲めるか、下がれ、マトリョーシカ。

若い男は死ぬほど嫌いなんだ。人形のくせに色ボケやがって。みな、彼女を見るなりにがっつくから油断も隙もありはしない」


大げさにため息をつく彼から、とてつもない理不尽さを感じた。


本来ならば、他人様どうこう言う前に自分の行いを見直せっ、と拳をはなちたいが、流石にラグナロク様の前では手も引っ込む。


言いたい放題の彼に怒ることなく、双子さんたちは一礼をしてラグナロク様の左右にそれぞれ控えた。


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