治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


頷いた。

彼が、少し残念そうな顔をする。でも、君が決めたのならばと私の手を掴んだ。


「いいかい、ユリウス。絶対に、俺を忘れないでくれよ。忘れたら、思い出すまで君の体と心を、俺の愛(欲求)で満たし、溺れさせるから」


「な、なにを」


「溺愛ということさ。君が、どうなろうとも、俺は君を手離さない。絶対。一生涯だ。仮に、君が死ぬならば、あちらの世界まで俺はついて行き、またそこから新たな生を共に歩む。誓おう」


「え、と……」


「理解しなくていい。そうなった時に始めて、俺の言葉の意味が分かるから。

目を閉じて、ユリウス。また俺に身を委ねて。目が覚める時には、全てが終わっているから」


掴まれた手を引かれ、彼の体にぶつかる。


いたいと思っていれば、彼が額に手を置いてきた。


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