治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


己に喝を入れて、諦めようとする心を消す。


村のみんなが集めたお金がある、こんな奴らに使わせてはいけないとやる気が起こってもきたというのに。


「お、みんなっ、お頭のお出ましだ!」


「お頭が来てくれたぞ!」


ここに来て、新手の登場。


最初、熊が来たのかと思った。


お頭と呼ばれた男は、冬眠から起きた熊らしく、眠そうな、けだるさ満点の歩き方でこちらまで来た。


デカい体格。横にデカいせいで、丸い体は動きづらそうだ。


「………、え、えもの……?」


「へい。お頭が寝ている間に探しておきやしたっ」


「捕ま、える……?」


「お願いします!あいつらにお頭の力、見せてやって下さいっ」


歯っかけ代理が、出てきたお頭の近くでそんなことを話していた。


もごもごと何言っているか分からないお頭だが、こちらに目線を置いているあたりやる気はあるらしい。


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