治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「“それ”が“魔術師”、だと……クッ」
聞いたことに彼は笑った。
滑稽な芝居を見せられ、バカみたいだと顔を手で隠して含み笑いをしている。
「日に日に、魔術師は劣化していると思ったが。よもや、ここまでとは……。平和ボケもなかなかだ。“そんなの”で、最強と名乗れるのだから、比べる者(周り)はより腐った連中なのだろう」
「ああっ?なにわけわかんねえことを!お頭、燃やしちゃって下さい!」
「うん……、そお、れ……」
お頭が動く。
ボールを投げるような動作で火玉を投げた。
向かう火玉。
危ないと思ったのは確実に彼に当たると知ったから。
――それでも、笑っていた客がそこにいた。
「これが、手本だ」
持っていた薪を、彼が投げる。
飼い犬に骨を投げるような軽い投げは。