隣の先輩
第23章 嬉しさと哀しさ
 私はもう熱を帯びた光が体にかかるのに気づいた。


 あれから浴衣を着たまま眠ってしまったのだ。


「あ、やばい」


 慌ててそれを脱ごうとしたとき、ベッドの脇に画面が黒くなった携帯を見つける。


 電源が落ちてしまったのだろう。


 携帯に充電器を装着すると、ベッドに体を埋める。


 そして、電源を入れた。


 先輩は昨日何時ごろ、帰ってきたのだろう。


 宮脇先輩と一緒にいたんだろうか。


 そんなことを考えると、もやもやしてしまった。


 先輩は私のことなんて好きじゃないのに、本当にばかみたい。
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