僕 の 愛 し い 人 [ホラー]
『はい、こちら110番
事件ですか?事故ですか?』

男は慣れた口調で言った。

雪梛は震えた声で涙を堪えて小さな声で叫んだ。

『へ‥変な男が‥!
ド‥アスコー‥プから覗いて‥‥
助けて‥!!』

雪梛は必死で説明をした。

住所、電話番号や色々な事を聞かれた後

警察官と思われる男は『すぐそちらに向かわせます』と言い電話を切った。

―ピンポーン ピンポーン

『‥‥‥』

『?』

雪梛はドアスコープの男がドアの前で何かを喋っていることに気付いた。

『‥‥‥‥』

『な‥んな‥の?』

耳を無意識に澄ましてしまう。
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