僕 の 愛 し い 人 [ホラー]
私の通っていた高校の校舎は6階建てで馬鹿にでかい。

なんでこんな大きな校舎を建てたのか逆に不思議だ。

『‥た‥い!』

―今の‥せな?

私は足を止めて声のする方に集中する。

『‥めて!‥い‥い!』

せなが何かされてる?!

私は声がする教室のドアを力いっぱい開けた。

―バンッ!

渇いた音が教室に響く。

私の目に飛び込んだものは‥―









長い黒髪を引っ張られ泣いているせな。

左手を踏まれて泣いているせな。






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