My fair Lady~マイフェアレディ~
それに気付いたカイトが俺に話を降った。

「これでさ、あの連続殺人鬼も逮捕されたな」

「ん?」

「ユウを襲った奴。もう捕まったから、もうこんな怖い事はないぜ。」
ニコと爽やかな笑顔が眩しい。

「ま、なんかあってもまた俺が助けてやるからな」

「…うん!」


そうだ。これでもうあの怖い事件はなくなる。
バラバラ殺人なんて狂ったような事件。

こんな優しい街には似合わない。


なのに、このひっかかりは何だろう?



胸に渦巻く不安は一体どこから来ているのだろうか…?

俺は胸をぎゅっと掴む。

「ユウ?」

「…なんでもないよ。ちょっと疲れちゃった…」

「ハハハ、俺も」

二人向かい合ってふっと笑い合う。
そしてそのまま二人で眠ってしまった。

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