My fair Lady~マイフェアレディ~
次の日。
変な夢を見る事はなく、清々しい朝を迎えた。

朝早くから彼は三人分のお弁当を用意して、ネオードは周りの人達に細かい仕事の支持をしていた。
俺はその間。外の椅子に座って二人を待っている。

といっても、俺は二人よりだいぶ遅くに起きているので、そんなに待つことはないだろう。
けれど、だからといって暇な事に変りはない。俺は久しぶりにあの歌を口ずさんでいた。


「~♪~~♪」


そう、彼の子守唄。
そういえば、彼は昔よりこの歌を頻繁に歌わなくなったな…と思う。時々思い出したかのように歌うようなものだ。
俺は、少しボリュームを上げて歌いだす。
大きく息を吸い。朝の冷たい空気に乗せて、流れるようにこの歌を。



「♪~~♪~……♪」


彼の歌を思い出しながら…。

その時ジャリっと地を踏む音が響いた。俺がハッとして振り向くと。ネオードが立っていた。
目を見開いて。
< 160 / 509 >

この作品をシェア

pagetop