My fair Lady~マイフェアレディ~
全てを食べ終わり。満足そうにネオードは腹を撫でた。

「ぷはぁ。すっげぇ、久しぶりの満足感……」

「………よかったな」

カチャカチャ、とネオードは食器を片付ける。

「なぁ、ロード」

「なんだ」

手を休めずに動かしているロードにネオードが声をかける。ロードは視線を向けずも、すぐに答えた。


「さっき、ロンナおばさん帰ってきたよな?」


ピクリとロードの指が震える。でも、それにネオードは気付かない。
ネオードは眠っていて何一つ覚えていなかった。ただロンナが扉を開けた事だけが耳に届いていた。


「じゃあさ、ママンもパパンも帰ってきたって事だよな!?どこにいるんだ?!」

子犬のように瞳を輝かせて聞いて来る。ネオードにロードは食器を片付けながら言った。

「ここまで、来るのに限界だったんだ……」

その言葉に瞬時に理解したネオードはショックで固まった。

「そ……か……」

(そうだよな……だからロードはあんなに落ち込んでいたんだ…)

ネオードはぐっと泣くのを堪えた。何故だと気持ちをぶつけたいし、泣き叫びたい。

でも、同い年のロードは同じ気持ちなのに、そんな事をせずに冷静に食事を作り、己の世話をしている。そんなみっともない真似が出来るはずがない。

色々起きる悲劇に脳が疲れていたせいもあった。現実味がない。


< 390 / 509 >

この作品をシェア

pagetop