シュガーベイビー★キス
「アンタの弟!?超かわいいじゃん!」



か、かわいい…だと?


まさかこんなところでも言われるとは………




「あーダメダメ、水川。コイツに可愛いは禁句!それコンプレックスだから。」



奏はワザと俺に聞こえるように水川さんに耳打ちをした。


まじで性格悪いコイツ!




「そうなの!?でも本当可愛い!出来るならスカウトしたいんだけど。どお?うちの事務所に入らない?」





いや、ムリだわ。
ぜってー入りたくね~。






「コイツにこの仕事は向いてないと思うよ?超短気だし飽きっぽいし、樹くんと違って性格も悪いし。」



「うるせぇよ。」




余計なことベラベラ喋ってんじゃねぇ!と、奏を睨みつけた。



「泉くんって高校生?」


「そうですけど。」


「何年?」


「2年。」


「そっか…じゃあ樹と一緒だ。そのわりに泉くん若く見えるね~。」



おい。
それ遠まわしに幼いって言ってんだろ!



大体誰だよ樹って!


さっきも話題に出てたけど。




「ま、気が向いたらうちの事務所においで☆待ってるから。じゃ、またあとで。」



「あいよ。」



水川さんはニッコリ微笑むとスタジオをあとにした。




「……で、今の誰。」



「西山樹くんのマネージャーで水川香織。俺と同期。」



「西山樹?…聞いたことあるわ。」





あぁ、ハルと買い物に行ったときに店員がなんかぐちゃぐちゃ言ってたっけ。



ま、どうでもいいけど。



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