シュガーベイビー★キス
修平くんの想いは確かに独り善がりかもしれない。



だけど



あの一瞬を



何気ない一瞬を



生きる希望にしてくれた



あたしを見て、変わろうと思ってくれた。



芸能人だからじゃない



“神戸ひまり”というあたし自身を見てくれた



好きになってくれた



こんなあたしを好きになってくれた






「修平くん………修平くんの気持ちには…応えられないけど………好きになってくれてありがとう。」





「………ひまり。」







本当に、ありがとう。












「だから……付き合うことは出来ないけど………友達に、なってくれませんか?」







あのときと同じく、あたしはしゃがんで、うずくまっている修平くんを見る。





そして手を差し伸べた。







「………ひまり……………ありがと………ありがとう。」





差し出した手を握ってくれた修平くんの手はあったかくて、優しくて…




そこにいたのはいつもの修平くんだった。






そしてあたしは、



あのときのように「どういたしまして」って微笑んだ。









『あたしもよく暗いって言われます……一緒、だね。』




『あ……ありがとう……』








一瞬だけ、あの頃に戻った気がした。




< 257 / 366 >

この作品をシェア

pagetop