貴方と私と黒と白


「それじゃあ、中条君。席に戻っていいよ」



松山に言われて席に戻った中条君は、


あきらかに女子達の注目の的だった。






中条君をぼうっと見てるわたしを見た亜里沙はこう言った。



「なになにぃ~?梓、気になんのぉ~?」



「・・・!ちょっ!!!そんなんじゃないよ!」



否定している言葉とは裏腹にわたしの頬は、どんどん赤く染まり、熱くなっていった。








転入生の中条君は、すごく無口だった。



男子はともかく、女子とはあまり話したくなさそうで。



女子達の黄色い声も、8割は黙り込んでしまっていた。




特に、





彼が自分のことを話すことは、





一切なかった。







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