★まいんどはーと★
「誰か居るみたいだね?」
あたしもその場を見つめると
人影が見えた。
「くだらない、そんなに騒いでなにがいいのか…分からん。」
「あー、るんちゃん。そう言うの嫌いだもんね」
「嫌いだ。あんなの、うるさいだけだ」
ため息をしながらそう言う
るんちゃんを横目で確認しながら
あたしは思い出していた
るんちゃんは、自分の容姿にせいで
いろいろと嫌な思いをしている。
…らしい。
あのクールな性格もあるせいか
女子にも人気があった
その人気は知るとこを知れず、
他校にもファンクラブがあるほど
だった。
…とはいえ、女子だけでは収まらない
人気は男子にまであった。
あの時は大変だったな…。
___________…………
『なぁ、久遠。鈴野(←るんちゃんの名字)って彼氏いんのか?』
『え?い、いやぁー。いないじゃないかな?』
というか、そんな事…
『るんちゃんに聞けばいいじゃない?』
あたしは、その時
素直に正直に、思ったままを口にした。
『……?!』
その瞬間、それを聞いた男子は
物凄い顔つきになった。
え、なに…?
『え…と…。』
『…お前になにが分かる?』
『…はい?』
ワナワナと震えながら
あたしを睨み始めた。
『あのな、そんな事お恐れおおいだろ…!それにお前いつも一緒にいるからそれぐらい分かるだろ?!』
あたしの肩をがっちりと
掴みだからそう言った。
い、痛い…
『そ、そんな事言われでも…。それに、るんちゃんそんな風にされるの嫌がってたからやめたほうがいいじゃない?』
『しっ、知ったような口をするなよ!…る、るん様はなっ…!』
さ、様って…、るんちゃんが聞いたら
嫌がりそう。
痛いところをつかれたのか、
よりいっそう力をました。
『い、痛いよ…!』
『うるさい!…るん様はな、お前みたいなやつと一緒にいるべきじゃないんだよ!』
は、はい?
な、何言ってんの?
『そんな事なんでいわれなきゃ…!』