― 君 色 星 ―
「恵子の親族も、今の香織と同じ考えなんや。まだ恵子を失った悲しみも消えとらんのに、わしが三千子と結婚してしもた」
何気なく目の前の女を見ると、ハンカチで流れ出てきた涙を拭っているようやった。
「そやから、形式上ではわしは施主っちゅうことにしてくれとるけど、わしの親族は恵子の法事に出席しとらん」
わしと香織以外はな、と付け足したお父ちゃんは、少し切なそうな顔に見えた。
「…つまり、お母ちゃん側のじいちゃんばあちゃんは、この人のこと、そんなに良く思っとらんっちゅうこと?」
悲しそうなお父ちゃんの表情を見て、うちは少しトーンダウンしてしもた。
…そんなん親戚内であったなんて、知らんかったやんか。
「そうや。それでも三千子が恵子と話したい、言うから、毎年わしとこっそり墓参りしとんや」