龍馬! ~日本を今一度洗濯いたし候~
新選組の血の粛清は続いた。
必死に土佐・士八人も戦った。たちまち、新選組側は、伊藤浪之助がコブシを斬られ、刀をおとした。が、ほどなく援軍がかけつけ、新選組は、いずれも先を争いながら踏み込み踏み込んで闘った。土佐藩士の藤崎吉五郎が原田左之助に斬られて即死、宮川助五郎は全身に傷を負って手負いのまま逃げたが、気絶し捕縛された。他はとびおりて逃げ去った。 土方は別の反幕勢力の潜む屋敷にきた。
「ご用改めである!」歳三はいった。ほどなくバタバタと音がきこえ、屋敷の番頭がやってきた。「どちらさまで?」
「新選組の土方である。中を調べたい!」
泣く子も黙る新選組の土方歳三の名をきき、番頭は、ひい~っ、と悲鳴をあげた。
殺戮集団・新選組……敵は薩摩、長州らの倒幕派の連中だった。
「外国を蹴散らし、幕府を倒せ!」
尊皇壤夷派は血気盛んだった。安政の大獄(一八五七年、倒幕勢力の大虐殺)、井伊大老暗殺(一八六〇年)、土佐勤王党結成(一八六一年)………
壤夷派は次々とテロ事件を起こした。
元治元年(一八六四)六月、新選組は”長州のクーデター”の情報をキャッチした。
六月五日早朝、商人・古高俊太郎の屋敷を捜査した。
「トシサン、きいたか?」
近藤はきいた。土方は「あぁ、長州の連中が京に火をつけるって話だろ?」
「いや……それだけじゃない!」近藤は強くいった。
「というと?」
「商人の古高を壬生に連行し、拷問したところ……長州の連中は御所に火をつけてそのすきに天子さま(天皇のこと)を長州に連れ去る計画だと吐いた」
「なにっ?!」土方はわめいた。「なんというおそるべきことをしようとするか、長州者め! で、どうする? 近藤さん」
「