妖怪愛物語




「今更なんだけどさ、アンタって妖怪見えてるんだよね」



そういえば、桜さんと妖怪関係の話、してない。でも、最初に「また変な妖怪」って言ってたってことは桜さんは妖怪は見えてる。


でも、狐さんとはまだ知り合っていない。つまり、退治屋ではない。



どこまでをしゃべって良いのかだめなのかが分からない・・・。



「えーっと、まぁ、うん。見えてるよ」



「そっか。私も一緒。小さいときから妖怪を見て育ってきた。ここさ、家が周りに比べて古くて大きいから、妖怪屋敷ーなんて呼ばれたりしてるし。まぁ、実際空雅がよくここにくるから妖怪もいる。だから間違っちゃいないけど」



私は、空雅さんとは出会ってなかったし、狐さんとも今日昨日の関係だ。



妖怪が見えていたことに変わりはないんだけど、周りから恐れられるってことは無かった。かかわりももたなかったから。



唯一、妖怪とのつながりは、おじいちゃん。そう、妖怪退治屋だけだった。



同じ育ち方でも、境遇がまったく違うんだ。



「私は、妖怪女ーとか言われてよくいじめられてるんだ。今も」



「そんな・・・・」



「私らにとって妖怪は日常の一部でしかないけど、普通の人間にとって妖怪は平穏な日々をおびやかす邪魔な存在なんだよ・・・・・きっと」






< 97 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop