赤の世界
「なんで?!」
景の目が一瞬で丸くなる。
「景の話…解ったから」
そう告げると
景はいつもの優しい表情で
嬉しそうに笑った。
「なぁ、今日こそ家で飯食えよ!外にシオリいるかもしれないし」
冗談を言う顔もいつもの景。
ほっとして息をつくと
空腹だという事に気付いた。
「そうだね、今日は景に甘えるよ」
小さい頃から
よく遊びに行ってたのに
おばさんの料理を食べるのは
久しぶりの事だった。
久々の和食は
昨日食べたピザより
はるかにおいしいかった。
『もう会えない。今までごめん』
シオリにはそうメールして
その日は結局景の家に泊まった。