魅惑のヴァンパイア
「シャオン……シャオンっていうの、この子」


ヴラド一点を見ていたエリザベスは、舐めるように私の身体を上から下まで眺め見て、侮蔑するような微笑を見せた。


「あの猫と同じ名前……。そう、ペット……」


見下す目線。


見下す口調。


猫と聞いて、寝室に飾ってあった白いペルシャ猫を思い出した。


まさか、あの猫? 


掌に爪の痕が残るくらい、ぎゅっと拳を握りしめた。

 
どんなに可愛く着飾ったって……。


どんなに優しくされても、結局はペットを愛でるのと同じ感覚で……。


私は所詮人間で、ヴラドは対等には見てくれない。


私は……ペット……。


涙が出そうになるのを、ぐっと堪えた。
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